【読書ログ】幸せとお金の経済学

「幸せとお金の経済学」を読んだので、良かった点をまとめておきます。

僕自身、物欲がないタイプでお金の使い方についてよく考える人間なので、とても面白かったです。
「お金持ちになっても、使い方がわからなければ幸せになれない」「お金が少なくても、使い方がわかれば簡単に幸せになれる」この2点について、じっくり学ぶことができました。

社会人の方はもちろん、学生の方など、とにかく若い人に読んで欲しい一冊です。

幸せな人ほど社交的

自分は幸せだと回答した人や、別の方法で幸せだと判定された人の場合、幸せとわかる兆候はほかにも見られます。
たとえば、こうした人たちは、友人からも幸せだと見なされる傾向にあります。
友人がどのくらい幸せかなんて余計なお世話だと思うかもしれませんが、ほとんどの人と同じように、あなたも友人に対して自分なりの見方があります。

そうした印象は、友人の自己評価、そして意識調査などの幸福度をはかる調査に対する反応と一致する部分がかなり多いのです。

また、幸せな人は助けの求めに応じる傾向も強くこのことを裏づける興味深い実験を行っています。

この実験で、介入群の被験者は公衆電話の返却口にあらかじめ置かれていた硬貨を見つけるのですが、この操作によって間違いなく幸福度は一時的に上がりました。
対照群の実験では返却口に硬貨は置かれていません。
どちらの被験者も、電話ボックスから出ると、見知らぬ人からパンクしたタイヤの交換か、袋から落ちた食料品を拾うのを手伝ってほしいと頼まれます。

返却口で硬貨を見つけた被験者の場合、対照群と比較して、見知らぬ人を手伝う可能性がきわめて高いという結果が得られています。

お金で幸せを買うことはできる? できない?

幸福度が正確にはかれるのであれば、私たちは格差と幸福度との間にどんな関連があるのかを見極め、「お金で幸せを買うことができるのか?」「所得の格差は何らかの形で幸福度に影響を及ぼすのか?」といった問題を分析することができます。
こうした問題は昔から論じられてきました。  

最初の問題に対して、ビル・グレアムは次のように答えています。
「金の亡者になったら未来はない。金がもたらす幸せや平和は永遠には続かないからだ」  

ここからわかるように、「お金を持つこと=幸せ」ではありません。

結局のところ、お金は幸せになるための手段の一つに過ぎないわけです。

なぜ弱者が近くにいると幸福度が上がるのか

たとえば、実験結果からは、施験者から質問されたときに同じ部屋に誰がいたかによって幸福度が大きく変わることがわかっています。
調査の場に車椅子に乗った人がいた場合、被験者は自分の幸福度を10段階評価で2段階ほど高く評価するのです。
被験者が自分の幸福度を決めるのに用いる基準枠は、質問されたときにたまたま目に付いた比較する手がかりに応じて変化するのです。

服にお金をかけてもメリットゼロ?

見栄えの良さというのはそもそも相対的な概念なのです。

適切なスーツを身に着け、適切な車を運転し、適切な腕時計をつけ、適切な地域に住むことで、適切な仕事や大きな契約に結びつくのなら、こうした支出は単なる消費というより投資に近いでしょう。
一方、全体的に見ると、全員の支出が増えても見返りはゼロなのですから、これは極めて非効率です。

服を買った以上に、お金や成果を作ることができるなら服にもお金をかけた方がいいです。
ですが、ほとんどの場面でそのような機会はありません。

後回しされがちなリスク管理

ダーウィンによると、ハイリスクな戦略による成功よりも、リスクを回避した安全のほうが確実なのです。

ぼくは、リターンを得るためにはリスクを取らないといけないと考えています。
ですが、リスクを取るならできるだけ減らせるよう努力をするべきです。

減らせるリスクがあるのに、そのままにして挑むのはハッキリ言って自殺行為です。
例えるなら、何も身につけずに火の中に飛び込むようなものです。

仕事でも、プライベートでもリスクを取る機会は必ずあります。
「あぁ、これだけ失敗する確率があるんだ」とぼーっと考えるのではなく、そのリスクを徹底的に減らせるように考える癖をつけましょう。

「幸せとお金の経済学」

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